戦国時代に詳しくないし、歴史小説ってなんか苦手…。
そんな人でも、戦国ミステリー小説『黒牢城』は楽しめます!
なぜなら、私がそうだったからです!
私は学生時代は日本史選択だったのですが、内容をほとんど覚えていません。
戦国時代って人物は多いし、合戦まみれ。
おまけに地理が苦手で、誰と誰がどこでどう戦ったのか、わかりにくかったのです。
そんな状態なので、実は歴史小説がちょっと苦手です。
聞きなれない建物の名称とか職業とか道具とか、なんなら人物名とか、なかなか頭に入らないのです。
ですが、そんな私でも米澤穂信の歴史ミステリー、『黒牢城』を十分に楽しむことができました。
- 歴史小説が苦手で、面白いって聞いたけど読むのをためらっている。
- 戦国時代に詳しくないから楽しめるのか不安。
こんな悩みから『黒牢城』を読むのをためらっているという人は、この記事を参考にしてみてください。
もし、どうしても苦手だなと思ったら、「聴く」読書をおすすめします。
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気になっているけれど自分に合うかわからないから不安な人や、歴史系の小説が苦手、という人はぜひチェックしてみてください。
本の概要
タイトル: 黒牢城(こくろうじょう)
発行: 株式会社KADOKAWA
著者: 米澤穂信
受賞歴:第166回直木三十五賞受賞。
その他主要ミステリランキングで9冠を達成
主人公の荒木村重というのは歴史上の人物で、城に立てこもったのも実際に起きた出来事とされています。
「え、そんな人全然知らないんだけど…」と尻込みした人、大丈夫です。
村重のことを知らなくても、全然問題ありません。
私も全然知りませんでしたが、本作を読むのに問題はなかったです。
この小説では、「村重が何をした人物なのか」よりも、「村重は何を思ってその行動をとったのか」に重点が置かれています。
また、作品内で村重は、上司の信長に逆らって城に立てこもっています。
むしろ「この戦は今後どうなるのか、村重や他の人物たちはどうなってしまうのか」というハラハラ感は、歴史を知らない方が味わえると思います。
以下に、この作品の面白いポイントをまとめていきます。
「歴史を知らなくても大丈夫なら読んでみたいな」という人は、ぜひ参考にしてみてください。
本書の面白いポイント
この本の面白かったポイントを紹介します。
面白かったポイント① 登場人物の絶妙な人選
『黒牢城』は、登場人物の人選が絶妙です。
織田信長は、日本人ならほとんどの人が知っていると思います。
たいていの人が「なんかすごいカリスマがあって、でもちょっとパワハラ気味で、最後は部下に裏切られて倒された」くらいのざっくり認識はあるのではないでしょうか。
主人公の村重は、そんな信長に反逆した人。
そして、本作の探偵役、黒田官兵衛は、信長の部下で優秀な軍師です。
ここが、「織田信長の指示で謎を解く黒田官兵衛」でないのが面白かったポイントです(これはこれで面白そうですが)。
この作品に出てくるのは、元は上司が同じだけど、今は敵対する者同士。
しかも、村重は官兵衛を城の牢に閉じ込めている状況。
「なんでそんな状況で、官兵衛は謎解きに協力してやるんだろう?」
この疑問があるからこそ、どんどん話を読み進めたくなります。
面白かったポイント② 心理描写がうますぎて重い
『黒牢城』は、城に立てこもって戦いを続ける人々の状況が、リアルに描写されています。
「米澤穂信先生、武将として籠城した経験があるのかな…?」と思ってしまうくらい、閉鎖空間の人間模様がしっかり描かれています。
会社や部活なんかで、目標達成のためにうまくいって盛り上がっているときの雰囲気と、なかなかうまくいかずに目標が達成できそうにないときの雰囲気って、全然違うなって肌で感じますよね。
作中、立てこもりの期間が長くなればなるほど、部下や民たちの、村重に対する態度や空気が、じわじわと変わっていく。
そして、それに気づいてしまった時の村重の気持ち。
リアルすぎて、ちょっと胃が重くなりました。
面白かったポイント③ 高度な駆け引きと頭脳戦
村重は頭のいい武将です。
そして、官兵衛も頭のいい軍師です。
作中で2人は、高度な頭脳戦と駆け引きを繰り広げています。
まるで将棋のように。
何手先まで読んで、この発言をしたのだろう。
どこまで考えて、この行動をとったのだろう。
いったい、いつからこの結末を考えていたのだろう。
読み終わった後、そうだったのか、と思わずにはいられませんでした。
まとめ
米澤穂信の『黒牢城』は、日本史を知らない人でも楽しめるミステリー小説です。
主人公の村重と、村重によって牢にとらえられている官兵衛。
信長に反逆した村重は、この戦を乗り切ることができるのか。
不可解な事件を解決しながら、官兵衛は何を企んでいるのか。
奇妙な協力関係を結ぶことになった2人の因果をめぐる物語は、どう決着するのか。
主要ミステリランキングで9冠を達成したのも、納得の面白さでした。
少しでも興味があるなら、読んでみて損はないと思います。
ただ、歴史もののため、少し文章が固めで、難しいと感じる部分もあります。
そんなときは、Amazoオーディブルを活用してみてください。
朗読してくれるので、難しい文章でも頭に入って来やすく、臨場感もあります。
私は歴史小説が苦手で、「米澤先生の作品は読みたいけど、歴史ものかぁ…」と読むのをためらっていましたが、
Amazoオーディブルを活用してみて大正解でした。
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