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米澤穂信のおすすめミステリー7選 人気作品から隠れた名作までを紹介

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米澤穂信の本でおすすめを知りたい!

米澤穂信の作品は、緻密なストーリーや独特のキャラクター描写が人気。

予測不可能な展開や巧妙な伏線が張り巡らされ、読者を最後の一行まで飽きさせることがありません。

また、「このミステリーがすごい!」大賞をはじめ、数々の賞を受賞する作品を生み出し、
初心者からミステリーマニアまで、幅広い層に愛されています。

2024年には『春期限定いちごタルト事件』がアニメ化されていますね。

今回は、そんな米澤穂信のおすすめ作品を紹介します。

彼の代表作から隠れた名作まで幅広く紹介します。

米澤穂信とは?

米澤穂信(よねざわ ほのぶ)は、1978年に岐阜県生まれ。
2001年に『氷菓』で第5回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を受賞し、作家デビュー。
この作品は「古典部シリーズ」の一作目であり、後にアニメ化もされて多くのファンを獲得。
その後、『春期限定いちごタルト事件』で「小市民シリーズ」を開始し、こちらも高く評価されています。
2021年には『黒牢城』で第166回直木賞を受賞し、ミステリーファンだけでなく、広く一般読者にも認知されるようになりました​。

この記事がおすすめな人

  • 米澤穂信のおすすめ小説が知りたい
  • 面白いミステリー小説が読みたい
  • 厳選されたおすすめ小説を知りたい

米澤穂信 おすすめ 小説7選

米澤穂信のおすすめ小説はこちらです。

簡単なあらすじと、おすすめポイントを解説していきます。

『氷菓』

あらすじ

『氷菓』は米澤穂信のデビュー作です。

主人公の折木奉太郎(おれきほうたろう)は「やらなくてもいいことはやらない」が信条の省エネ主義者
しかし、高校入学早々、姉の指示で廃部寸前の古典部に入部することになります。
そこで出会った好奇心旺盛な千反田えるに巻き込まれ、日常の謎を次々と解決していきます。

物語は、えるの叔父が33年前に残した言葉を思い出したい、という彼女の望みを中心に展開されます。
かつての高校で起きた事件の真実、古典部の部誌『氷菓』に隠された謎とはなんなのか?

ほんのり苦い青春ミステリー、「古典部シリーズ」の第1作目。

千反田さんの「わたし、気になります!」というセリフが印象的な作品です。

『氷菓』では、殺人事件などの事件ではなく、日常生活の中で起こる些細な謎がメインです。
この「日常の謎」というテーマが、読者に親しみやすさを感じさせます。

主人公の折木奉太郎をはじめ、千反田える、福部里志、伊原摩耶花といった個性豊かなキャラクターが物語を彩ります。

魅力的なキャラクターを軸として、高校生たちの青春の日々が細やかに描かれており、
学校生活の楽しさや切なさを、リアルに感じられます。

自分の学生時代を思い出しながら共感できる作品です​。

また、『氷菓』はアニメ化もされており、作画や緻密な演出が原作の魅力的。
アニメ版も高評価で、原作と併せて楽しむことができます​ ​。

『氷菓』は、その緻密なプロットとキャラクター描写で、ミステリーファンだけでなく、幅広い読者に愛されています。

日常の中の謎が好きな人、青春小説が好きな人におすすめの作品です。

『春期限定いちごタルト事件』

あらすじ

『春期限定いちごタルト事件』は米澤穂信の「小市民シリーズ」の第1作目。

物語の主人公は、船戸高校に通う高校1年生の小鳩常悟朗(こばとじょうごろう)と小佐内ゆき
二人は「小市民」になることを目指しており、目立たず平凡な生活を送りたいと願っています。しかし、二人の前には次々と奇妙な謎が立ちはだかります。

小佐内の自転車が盗まれた事件をはじめ、美術部の絵の謎、授業中に落ちてきた栄養ドリンクの瓶の謎など、日常生活の中で発生した事件を二人で解決していきます。

小鳩と小佐内は互いに助け合いながら、慎ましい生活を目指しますが、その過程で彼らの本性や過去の出来事が浮かび上がってきます。

羊の着ぐるみを着た、キツネとオオカミの物語です。

『氷菓』と同様、高校生活を舞台にした作品ですが、小鳩と小山内の目的は謎を解くことではなく、「小市民であること」。
この奇妙な目的のために互恵関係を結んでいる二人が、
「謎に直面したとき小市民でいられるのか?」という部分にスポットがあてられています。

タイトルにもある「春期限定いちごタルト」をはじめ、小説内には美味しそうなスイーツがたくさん登場します。
これは、小山内は甘いものが好き、という設定から来ています。
カフェやケーキ店でのシーンでは、小山内のスイーツ評価を楽しむことができます。

甘いものがふんだんに出てきますが、小説の内容はちょっぴりビターです。

二人はなぜ小市民を目指すのか?
小市民という羊の着ぐるみを、キツネとオオカミは被り続けることができるのか?

優しいだけの物語では物足りない、という人におすすめのミステリーです。

『折れた竜骨』

あらすじ

『折れた竜骨』は、米澤穂信の中世ヨーロッパを舞台にしたミステリー小説です。

物語は、魔法が存在する12世紀末のヨーロッパを背景に展開されます。
ブリテン島の東に位置するソロン島で、領主ローレント・エイルウィンが殺害されるという事件が発生。
騎士ファルク・フィッツジョンとその従士ニコラは、この謎を解明するために、領主の娘アミーナとともに捜査に乗り出します。

ローレントは、暗殺騎士エドリックの操る〈走狗(ミニオン)〉によって殺害されたことが判明しますが、
ミニオンは自分が犯人であることを認識していないため、捜査は難航します。

ファルクたちは、ミニオンの正体を突き止め、ソロン島を脅かすさらなる危機に立ち向かいます。

魔法が存在する世界観ですが、ロジカルに謎が解かれていきます。

魔法が存在する世界で展開される本格ミステリーで、ファンタジー要素が加わることで、通常のミステリーとは一味違った新鮮さがあります。

「魔法が存在するなら何でもありじゃないの?」と思われそうですが、魔法にも色々な条件や制約があり、そこを軸にして論理的に謎を解くことができます。

八人の容疑者をはじめ、謀略により沈められた封印の鐘や、鍵のかかった牢から消えた不死の青年など、事件以外にも数々の謎がちりばめられています。

物語は緻密な構成で、さりげない伏線が巧妙に張り巡らされています。最後に全ての謎が明かされるとき、読者はその巧妙さに驚かされることでしょう。犯人の特定も消去法を用いたロジカルな展開が魅力です。

本作は、読者を驚かせるどんでん返しが特徴です。

最後まで犯人が分からない緻密なプロットと、意外な展開が楽しめます。

『満願』

あらすじ

『満願』は、米澤穂信による6編からなるミステリー短編集です。

夜警:交番勤務の警官が巻き込まれる事件を描く物語。
死人宿:自殺志望者が集まるという宿に泊まる男が体験するミステリー。
柘榴:美しい姉妹が両親の離婚が決まったときにした行いの理由について語られる。
万灯:ある商社マンの視点から、殺人事件の告白とその背景にある葛藤が描かれる。
関守:都市伝説の調査をする記者が、事故の多い田舎道の真相に迫る物語。
満願:表題作で、弁護士がかつてお世話になった女性の殺人事件に関わる物語。

各短編は独立した物語でありながら、人間の深層心理や社会の闇を描く作品群として評価されています。

どの作品も、最後に驚きの結末が待っています。

各短編は異なる視点で描かれていて、登場人物たちの心理描写が緻密です。
人間の闇や弱さ、そして狂気を描き出すことで、読者に深い印象を与えます。

各短編の結末には驚きの真実が隠されていて、読者には衝撃の内容となっています。
特に表題作「満願」は、巧妙な伏線が張り巡らされており、主人公が気づいた真実に、ぞわりと背筋が寒くなります。

また、『満願』は山本周五郎賞をはじめ、「このミステリーがすごい!」など、3冠を達成し、高い評価を得ています。

短編は独立した物語でありながら、全てが高い完成度を持っているため、この評価も納得できます。どの短編作品も読後に深い余韻を残し、再読したくなる作品ばかりです​。

『満願』は、短編ミステリーの傑作として、多くの読者に愛される作品です。

人間の本質を鋭く描き出す米澤穂信の技が詰まった一冊としておすすめできます。

『黒牢城』

あらすじ

『黒牢城』は、戦国時代を舞台にした歴史ミステリー小説です。
物語は、織田信長に反旗を翻した荒木村重が、有岡城に立てこもるところから始まります。

村重は黒田官兵衛を捕らえ、地下牢に閉じ込めますが、城内では不可解な事件が次々と発生します。村重は、家臣や民たちの動揺を鎮めるため、事件の謎を解こうと、地下牢の官兵衛に助言を求めます。

物語は四つの章からなり、それぞれ異なる事件が描かれます。各章で村重と官兵衛が事件の真相を解き明かしていき、最後には事件の背後に潜む黒幕の存在が明らかになります。

安楽椅子探偵ならぬ、牢獄探偵モノです。

戦国時代の史実と巧妙なミステリープロットが融合しており、歴史小説としてもミステリー小説としても楽しめます。実際の歴史上の人物や出来事が物語の中で生き生きと描かれています。

各章の謎解きが非常に緻密で、最後には予想外の結末が待ち受けています。

荒木村重と黒田官兵衛という二人の強烈なキャラクターが物語を引っ張ります。
特に、官兵衛の知略と洞察力が光る場面が多く、彼の魅力が存分に発揮されています。

戦国時代の厳しい状況下での人間ドラマが描かれており、登場人物たちの内面の葛藤や心理描写が深く掘り下げられています。
読者は単なる謎解きだけでなく、人間ドラマとしても楽しむことができます。

『黒牢城』は、歴史と本格ミステリーの楽しさが詰まった一冊で、歴史好きにもミステリー好きにもおすすめです。

『追想五断章』

あらすじ

『追想五断章』は、伯父の古書店で働く主人公・芳光が、亡くなった父が遺した五つの「結末のない物語(リドルストーリー)」を探してほしい、と北里可南子から依頼を受けるところから始まる物語です。
彼女の父は、本来なら書かれないはずのリドルストーリーの結末を、別の原稿に遺していたというのです。

芳光は、報酬のために彼女の依頼を引き受けます。
そして、彼女の父が20年以上前におきた未解決事件「アントワープの銃声」の容疑者だったことを知ります。
物語は、リドルストーリーとともに、徐々に一つの真実に結びついていきます。

五つの物語に隠された過去の事件の真相とは?

「結末のない物語」を組み合わせ、真実を探し出す過程が楽しめます。

五つの結末のない物語が、ストーリーに巧妙に織り交ぜられ、それぞれが独立した物語として成立しながら、作品全体の謎を解き明かす手がかりとなっています。読み進めるほどに謎が深まる構成は、ミステリー好きにはたまりません​。

また、平成4年のバブル崩壊後の日本が舞台となっていて、主人公の芳光の無気力な日常や伯父との関係が、その時代の陰鬱な雰囲気と共鳴しています​。芳光がリドルストーリーを探す理由が、1作につき10万円という破格の報酬というのが、この時代背景を表しています。

登場人物たちの置かれた状況や心情が、淡々と、しかし緻密に描かれており、巧みな伏線が張り巡らされています。

単独でも楽しめるリドルストーリー20年前の事件の真相依頼人の北里可南子の目的

様々な謎が複雑に絡み、最後には衝撃的な結末が待っています。

米澤穂信のファンはもちろん、ミステリー初心者にもおすすめの一冊です。

『王とサーカス』

あらすじ

『王とサーカス』は、米澤穂信による社会派ミステリーで、2001年にネパールで起きた王族殺害事件を背景に描かれた作品です。

主人公の太刀洗万智(たちあらい まち)は、新聞社を辞めたばかりのフリージャーナリスト。
知人の雑誌編集者から海外旅行特集の仕事を受け、ネパールのカトマンズに向かいます。
そしてそこで王族が暗殺される大事件に巻き込まれます。

万智は事件の真相を探るために取材を進めるうちに、様々な人々と出会い、事件の真相に迫ろうとしますが、殺人事件にも関与することになります。

彼女は取材を通じてジャーナリズムの意義を問い直し、最終的に驚くべき真実に辿り着きます。

異邦の地で起きる事件への姿勢が問われているような作品です。

『王とサーカス』は、実際に起きた歴史的事件を基にしており、その時代背景や社会問題がリアルに描かれています。ネパールの王族殺害事件を通じて、国の混乱やメディアの役割など、深いテーマに触れることができます​。

登場人物たちの、国際情勢を絡めた複雑な人間関係や心理描写が非常に緻密に描かれており、読者はキャラクターの内面に深く入り込むことができます。

本作は、単なるミステリー小説にとどまらず、ジャーナリズムの本質や報道の在り方について深く掘り下げています。主人公の万智が抱える葛藤や苦悩が、現代のメディア社会に対する鋭い批判として描かれています​。

『王とサーカス』は、ミステリーとしての楽しさと社会派小説としての深みを兼ね備えた作品です。

ミステリーファンだけでなく、社会問題に興味がある人にもおすすめです。

まとめ

今回は、米澤穂信のおすすめミステリー7選をご紹介しました。どの作品も一度は読んでみる価値があります。

ぜひ、気になった作品を読書リストに加えてみてください。

米澤穂信の作品をお得に読む方法

米澤穂信の作品は、Amazonオーディブルの読み放題対象に含まれているものがあります。

今回紹介した作品のうち、以下の作品は読み放題で読むことができます。

『氷菓』をはじめとする古典部シリーズは、すべて聴き放題の対象です。

『春期限定いちごタルト事件』を含む小市民シリーズは、2024年9月からオーディブル版が販売される予定です。

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もし気になる作品があれば、Amazonオーディブルで試してみることをおすすめします。

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米澤穂信の作品を初めて読む、読んだことはあるけれど他の作品も読んでみたい、という人は、Amazonオーディブルを活用してみてください。

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  • この記事を書いた人

ほんの

「ほんのりぼん」の運営|0歳児育児中|本好きで年間約100冊読書|おすすめの小説や自己啓発書などを紹介|今より少しだけ豊かな生活を手に入れる読書の方法を発信しています。

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