感想

【感想】米澤穂信の戦国ミステリー『黒牢城』|歴史を知らなくても楽しめる!

当サイトでは、信頼できる製品・サービスに限りプロモーションを実施しております

戦国時代に詳しくないし、歴史小説ってなんか苦手…。

そんな人でも、戦国ミステリー小説『黒牢城』は楽しめます!

なぜなら、私がそうだったからです!

私は学生時代は日本史選択だったのですが、内容をほとんど覚えていません。

戦国時代って人物は多いし、合戦まみれ。
おまけに地理が苦手で、誰と誰がどこでどう戦ったのか、わかりにくかったのです。

そんな状態なので、実は歴史小説がちょっと苦手です。

聞きなれない建物の名称とか職業とか道具とか、なんなら人物名とか、なかなか頭に入らないのです。

ですが、そんな私でも米澤穂信の歴史ミステリー、『黒牢城』を十分に楽しむことができました

  • 歴史小説が苦手で、面白いって聞いたけど読むのをためらっている。
  • 戦国時代に詳しくないから楽しめるのか不安。

こんな悩みから『黒牢城』を読むのをためらっているという人は、この記事を参考にしてみてください。

もし、どうしても苦手だなと思ったら、「聴く」読書をおすすめします。

Audibleならプロのナレーターが読み上げてくれるので、歴史小説でも頭に入りやすいです。

お得に読む

この作品は、Amazonオーディブルの聴き放題対象作品です。

対象者は、30日間無料で利用可能。
こちらにアクセスして「30日 無料体験」が表示された人は、
1,500円0円 で利用できます。

気になっているけれど自分に合うかわからないから不安な人や、歴史系の小説が苦手、という人はぜひチェックしてみてください。

本の概要

タイトル: 黒牢城(こくろうじょう)
発行: 株式会社KADOKAWA
著者: 米澤穂信
受賞歴:第166回直木三十五賞受賞。
    その他主要ミステリランキングで9冠を達成

ざっくりあらすじ

『黒牢城』は、天正6年の冬、織田信長に反逆して有岡城に立てこもった荒木村重という武将の物語。
村重は城内で起きる難事件に動揺する部下や民を落ち着かせるため、土牢に囚えた織田方の軍師・黒田官兵衛に謎を解くよう依頼します。
官兵衛は話を聞いただけで事件の謎を解き明かし、次第に二人の間には、奇妙な協力関係が築かれていきます。
果たして、官兵衛は何を想い、敵である村重に協力するのでしょうか?

主人公の荒木村重というのは歴史上の人物で、城に立てこもったのも実際に起きた出来事とされています。

「え、そんな人全然知らないんだけど…」と尻込みした人、大丈夫です。

村重のことを知らなくても、全然問題ありません。

私も全然知りませんでしたが、本作を読むのに問題はなかったです。

この小説では、「村重が何をした人物なのか」よりも、「村重は何を思ってその行動をとったのか」に重点が置かれています。

また、作品内で村重は、上司の信長に逆らって城に立てこもっています。

むしろ「この戦は今後どうなるのか、村重や他の人物たちはどうなってしまうのか」というハラハラ感は、歴史を知らない方が味わえると思います。

以下に、この作品の面白いポイントをまとめていきます。

「歴史を知らなくても大丈夫なら読んでみたいな」という人は、ぜひ参考にしてみてください。

本書の面白いポイント

この本の面白かったポイントを紹介します。

面白かったポイント① 登場人物の絶妙な人選

『黒牢城』は、登場人物の人選が絶妙です。

織田信長は、日本人ならほとんどの人が知っていると思います。
たいていの人が「なんかすごいカリスマがあって、でもちょっとパワハラ気味で、最後は部下に裏切られて倒された」くらいのざっくり認識はあるのではないでしょうか。

主人公の村重は、そんな信長に反逆した人。
そして、本作の探偵役、黒田官兵衛は、信長の部下で優秀な軍師です。

ここが、「織田信長の指示で謎を解く黒田官兵衛」でないのが面白かったポイントです(これはこれで面白そうですが)。

この作品に出てくるのは、元は上司が同じだけど、今は敵対する者同士。
しかも、村重は官兵衛を城の牢に閉じ込めている状況。

「なんでそんな状況で、官兵衛は謎解きに協力してやるんだろう?」

この疑問があるからこそ、どんどん話を読み進めたくなります。

面白かったポイント② 心理描写がうますぎて重い

『黒牢城』は、城に立てこもって戦いを続ける人々の状況が、リアルに描写されています。

「米澤穂信先生、武将として籠城した経験があるのかな…?」と思ってしまうくらい、閉鎖空間の人間模様がしっかり描かれています。

会社や部活なんかで、目標達成のためにうまくいって盛り上がっているときの雰囲気と、なかなかうまくいかずに目標が達成できそうにないときの雰囲気って、全然違うなって肌で感じますよね。

作中、立てこもりの期間が長くなればなるほど、部下や民たちの、村重に対する態度や空気が、じわじわと変わっていく。

そして、それに気づいてしまった時の村重の気持ち。

リアルすぎて、ちょっと胃が重くなりました。

面白かったポイント③ 高度な駆け引きと頭脳戦

村重は頭のいい武将です。
そして、官兵衛も頭のいい軍師です。

作中で2人は、高度な頭脳戦と駆け引きを繰り広げています。

まるで将棋のように。
何手先まで読んで、この発言をしたのだろう。
どこまで考えて、この行動をとったのだろう。
いったい、いつからこの結末を考えていたのだろう。

読み終わった後、そうだったのか、と思わずにはいられませんでした。

まとめ

米澤穂信の『黒牢城』は、日本史を知らない人でも楽しめるミステリー小説です。

主人公の村重と、村重によって牢にとらえられている官兵衛。

信長に反逆した村重は、この戦を乗り切ることができるのか。
不可解な事件を解決しながら、官兵衛は何を企んでいるのか。

奇妙な協力関係を結ぶことになった2人の因果をめぐる物語は、どう決着するのか。

主要ミステリランキングで9冠を達成したのも、納得の面白さでした。
少しでも興味があるなら、読んでみて損はないと思います。

ただ、歴史もののため、少し文章が固めで、難しいと感じる部分もあります。

そんなときは、Amazoオーディブルを活用してみてください。

朗読してくれるので、難しい文章でも頭に入って来やすく、臨場感もあります。

私は歴史小説が苦手で、「米澤先生の作品は読みたいけど、歴史ものかぁ…」と読むのをためらっていましたが、
Amazoオーディブルを活用してみて大正解でした。

頭に入りやすいし、臨場感もある、しかも面白い!

Amazoオーディブルは、初めて利用する人を対象に30日間の無料体験期間が設定されています。

もし、「聴く」読書は初めてだから自分に合うか不安だな、という人は、無料体験をおすすめします。

合わなければ、解約すれば料金はかかりません。

読むのが苦手なジャンルがある人は、うまく活用して読書の幅を広げてみてください。

\ 無料期間中の解約もOK!/

Audible(オーディブル)を無料体験

「30日無料体験」が表示された人が対象です。

この本を読んだ人におすすめする次の本

米澤穂信の作品がもっと読みたい人にはこちらがおすすめ

『満願』

こちらは短編作品集です。

米澤穂信の淡々と、しかし重くなるほどの緻密な心理描写がぎゅっとつまった1冊です。

『本と鍵の季節』

図書室に持ち込まれる謎を、図書委員の2人が解き明かしていくシリーズ。

米澤穂信の描くちょっと奇妙な人間関係を読みたい人にはこちらをおすすめします。

米澤穂信のおすすめ作品はこちらの記事にもまとめていますので、気になる人はチェックしてみてください。

  • この記事を書いた人

ほんの

「ほんのりぼん」の運営|0歳児育児中|本好きで年間約100冊読書|おすすめの小説や自己啓発書などを紹介|今より少しだけ豊かな生活を手に入れる読書の方法を発信しています。

-感想
-

Verified by MonsterInsights