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【感想】呉勝浩『法廷占拠 爆弾2』|緊迫の心理サスペンス!スズキタゴサクvsテロリストvs警察

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あのスズキタゴサクが帰ってきた!

続編が出ると知った時、「マジ!?」と思った人多いのでは?

前作『爆弾』で圧倒的な存在だった「スズキタゴサク」。

正直、「前作超えるの無理じゃない?」と思っていたのですが、甘かったです。

想像を軽々超えて圧倒させられました…!

スズキタゴサクの裁判が行われる法廷がテロリストに占拠される冒頭から、前作を上回るスピードで展開されていくノンストップサスペンス。

法廷という閉ざされた空間で、テロリストと警察、そして相変わらず得体の知れないスズキタゴサクとの、三つ巴の心理戦が繰り広げられます。

この本がおすすめな人

  • 心理戦や駆け引きのあるミステリーが好きな人
  • 前作『爆弾』を楽しんだ人
  • 現代社会の闇に焦点を当てた作品が好きな人

「続編って面白さが落ちがちじゃない…?」と思っている人も、安心して読んでみて下さい!

前作『爆弾』をまだ読んでいない人は、読んでから『法廷占拠 爆弾2』に進むことをおすすめします。

「爆弾」シリーズはAudibleで聴ける

爆弾』と『法廷占拠 爆弾2』は、どちらもAudible(オーディブル)で聴くことができます。

スピード感あふれる展開をプロの朗読で臨場感たっぷりに味わうことができます。

スズキタゴサクの得体の知れなさがリアルに感じられる!

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無料期間中の解約も可能なので、『爆弾』シリーズが気になった人はチェックしてみて下さい。

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本のあらすじ

タイトル:法廷占拠 爆弾2
著者:呉 勝浩
Audible:聴き放題対象

ざっくりあらすじ

東京地方裁判所104号法廷で、史上最悪と謳われた爆弾魔スズキタゴサクの裁判が進行中。
突如、遺族席から銃を携えた青年が立ち上がり、法廷を瞬時に占拠。
100人の人質の命と引き換えに、「死刑囚の死刑執行」を要求。警察とテロリストが、生配信で交渉を開始する。
法廷に居合わせたスズキタゴサクと因縁をもつ倖田紗良(コウダ サラ)、交渉補佐として呼び出された類家(ルイケ)など、
前作で登場した人々も、それぞれの思惑で動き出す。

前作『爆弾』はミステリランキングを席巻しましたね。

『法廷占拠』も、発売した年の「このミス」ベスト10に選ばれています。

今後もミステリランキングにランクインしてきそうですね。

この本を読んだ理由

前作『爆弾』があまりに衝撃的だったからです。

この本を読んだ理由は「続編だったから」が大きいのですが、正直読めるか不安でした。

前作で、人間の「悪意」のエネルギーに圧倒されてしまったので。

読む前にかなり勇気が必要でしたが、読み始めるとノンストップで読み切ってしまいました。

感想

この本の魅力を3つのポイントに絞って紹介します。

①最初から最後までノンストップのスピード展開

前作もそうだったのですが、とにかくノンストップに繰り広げられるストーリーに圧倒されます。

まず犯人、めちゃくちゃ占拠が上手い。
事前に法廷が占拠されるのは知っていたんですが、「こんなスマートに!?」となりました。

犯人の要求も、身代金とか仲間の解放とかならなんとなく交渉方法が予測できたりするのですが、
「死刑囚の死刑執行」って、どう交渉していくの?ってどんどんハラハラしてきます。

そして、「スズキタゴサク」の存在。
前作を読んでいる人は、彼がその場にいるだけでなんとなく不安を感じるはず。

犯人の目的は本当に「死刑囚の死刑執行」なのか?
警察はどうやって100人の人質を解放させるのか?
スズキタゴサクは、どう動くのか?

三つ巴の心理戦を、圧倒的なスピードで楽しめます。

②登場人物たちの人間味

「爆弾」シリーズの登場人物、いわゆる「いい人」ってあまりいないんですよね。

クセが強かったり、なんか鼻についたり。
正直、「その考え方ってどうなの?」って思う人もいます。

でも、だからこそ「人間ってこうだよね」と強く感じます。

警察官であっても、好き嫌いは当然あるし、痛みや苦しみを感じないわけではない。
犯罪を犯していない傍観者たちが、悪意を持っていないわけではない。

じゃあ、法廷を占拠したテロリストは?
連続爆弾魔として裁判を受けているスズキタゴサクは?

登場人物たちを通して、「私は無関係なのか?」を自分に問いかけるような気持ちになります。

③目を逸らしてきた「歪み」を直視させられる

世の中のこと、「ちょっとおかしいな」と思っても、大っぴらに指摘したりすることはあまりないですよね。

そうして目を逸らしてきた「歪み」を、この物語直視させられます。

「読者=究極の傍観者」でいることに、こんなに罪悪感を持たされる物語はないんじゃないかと思います。

言葉にしないけど、あなたもこんなふうに思っているんじゃない?
傍観者でいるということは、その歪みを肯定しているんじゃない?
そんなあなたに、誰を批判できるの?

そんな気持ちがぐるぐると渦巻きました。

でも、「爆弾」シリーズがすごいのは、これだけの悪意を描きながら、
「人間って最低だよね」という結論で終わらないところ。

最後、「人間ってそうなんだよ…!」って思わずうめきました。

悪意まみれで、どうしようもないけれど「最低」ではないところ。

そんな「人間」の在り方を描いてくれているのが、このシリーズの最大の魅力ではないかと思います。

まとめ:『法廷占拠 爆弾2』

この本がおすすめな人

  • 心理戦や駆け引きのあるミステリーが好きな人
  • 前作『爆弾』を楽しんだ人
  • 現代社会の闇に焦点を当てた作品が好きな人

法廷占拠 爆弾2』は、前作の勢いを受け継ぎつつ、さらにパワーアップした心理戦と社会的なテーマを描いた作品。

緊迫感あふれる展開と、クセがあるけれど魅力的なキャラクターたちが、最後までトップスピードで読者を引き込んでくれます。

「続編って、ちょっと面白さが落ちそう」と思っている人も、安心して読んでくださいね!

映画化が発表された前作『爆弾』と合わせて楽しもう

前作の『爆弾』は、2025年に映画化が発表されましたね。

スズキタゴサクのキャストが空白なの、素敵な演出!

映画を見る前に原作を読んでおきたい人は、前作と合わせて作品をチェックしてみて下さい。

Audible(オーディブル)を活用すれば、お得に作品を楽しむことができますよ。

この本の次に読む本

『法廷占拠 爆弾2』を読んだ人におすすめする「次の本」はこちら。

『スワン』 呉勝浩

ざっくりあらすじ

ショッピングモール「スワン」で無差別銃撃事件が発生。
死傷者40名に迫る大惨事を生き延びた高校生のいずみは、同じ事件の被害者で同級生の小梢から、保身のために人質を見捨てたことを暴露される。被害者から一転して非難の的になったいずみのもとに、ある日一通の招待状が届いた。
5人の事件関係者が集められた「お茶会」の目的は、残された謎の解明だというが?

安全な場所から悪意をぶつける、嫌な気持ちを目の当たりにする作品。

「人間ってこういう生き物だよね」と思っている人におすすめ。

Audibleで聴けるおすすめのミステリーが知りたい人はこちらの記事をチェック。

  • この記事を書いた人

ほんの

「ほんのりぼん」の運営|1歳児育児中|読書サブスク活用で1年間に300冊読む|オーディブルのおすすめ本を中心に紹介|

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